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座りがちな生活が健康に及ぼす影響と運動

リハビリ

櫻訪問リハビリテーションの櫻本でございます。

高齢者の皆さんは椅子や車椅子に座っている時間が長くなってしまうことが多いです。トイレやお風呂に行く時だけ歩いてその他は動かないでいる、なんて結構多いかもしれません。

働き盛りの現代人も仕事で座りっぱなしになっていませんか?

現代のライフスタイルでは長時間座り続けることが一般的になっています。特にデスクワークを行う人たちにとって、座りすぎが身体に影響をどのように及ぼすのかを理解していきましょう❗️

目次

座り続けることが健康に与える影響

長時間座ることは、筋肉や関節への負担がかかり姿勢にも影響してきます。また、循環器系や代謝にも悪影響を及ぼします。

⚪︎身体への影響

筋力低下:長時間座ることで、特に下半身や体幹筋の筋活動が極端い低くなり低下しやすくなります。

関節のこわばり:動かない時間が続くと、股関節や膝関節の柔軟性が低下し、動きが悪くなります。

腰痛や肩こり:座位姿勢が続くことで、腰部や肩・首の筋肉に負担がかかり、痛みが生じやすくなります。

股関節屈曲筋の短縮と硬化:座り続けることで、股関節が常に屈曲位の状態になり、大腿直筋や腸腰筋の短縮が起こりやすくなります。これにより、歩行時の骨盤の傾きや腰痛のリスクが高まります。特に、高齢者では筋の硬化が進行しやすく、転倒リスクの増加にもつながります。

⚪︎内臓への影響

血流の停滞:座っていると血流が滞りやすく、むくみや冷えの原因となります。

代謝の低下:長時間座り続けると、脂肪の燃焼が抑えられ、肥満や生活習慣病のリスクが高まります。

消化機能の低下:腹圧がかかることで、胃腸の働きが鈍くなり、便秘の原因にもなります。

⚪︎高齢者の座位姿勢に関する影響

前傾姿勢の増加:高齢者は筋力の低下により、座位姿勢で前傾しやすくなります。これにより、背中の丸まり(円背)が進行し、歩行時のバランスを崩しやすくなります。

骨盤の後傾:筋力が低下すると、骨盤が後傾しやすくなり、腰痛の原因になります。

呼吸機能の低下:前傾姿勢が続くことで胸郭の動きが制限され、呼吸が浅くなることがあります。

下肢の循環不良:長時間座位が続くと、血流が停滞し、むくみや深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)のリスクが高まります。

座りがちの時にするストレッチ・運動

座りっぱなしの時間を減らし、健康を維持するためには、定期的なストレッチや運動が有効です。

⚪︎座ったままでできるストレッチ

【首・肩ストレッチ】

※画像は立っていますが椅子に座ってできます

目的:同じ姿勢で固まった筋肉を和らげる

①背筋を伸ばし伸ばす肩側の手を腰に回す

②頭をゆっくり反対方向へ倒して首の側面を伸ばす

⚪︎15秒キープし反対側も同様に行う

【背中ストレッチ】

※床に座っていますが椅子に座ってもできます

目的:背中・腰の緊張を和らげる

①椅子に座り両手を前に伸ばす

②両手を前に伸ばしながら背中を丸めて前屈する

③両手を前に伸ばしながら背中を丸めて身体を左右に傾ける

⚪︎15秒キープ、伸びが足りない所はもう一度やりましょう

【股関節屈筋ストレッチ】

目的:座り続けることで短縮・硬化しがちな股関節屈筋を伸ばす

①椅子に浅く座り、片足を後方に伸ばす

②股関節の前面や太ももの前面が伸びている事を感じる

⚪︎15秒キープし、反対側も同様に行う

⚪︎立ち上がって行う運動

【スクワット】

※軽めで構いません。椅子や机に手をついても大丈夫です

目的:下半身の筋力維持と血流促進

①椅子から立ち上がり、ゆっくりと膝を曲げて伸ばす

つま先より前に膝が出ないように、お尻を後ろへ引く

⚪︎15回 1セット

【つま先立ち運動】

目的:ふくらはぎの筋力強化と血流促進

①椅子の背もたれや机を持ちながら、かかとを上げて、下げる

②次はかかとを上げて5秒キープしてゆっくり戻す

⚪︎①と②各10回

【股関節伸展運動】

目的:股関節屈筋が硬化するとお尻の筋肉が弱くならないように筋力強化と腰痛予防

①背筋を伸ばし立った状態で片足を後ろに引き、お尻を軽く締めながら股関節を伸展させ5秒キープ

②片足を後ろに引き、戻す

⚪︎①と②を各10回 左右行う

高齢者の方々では、立って運動はできない・お一人では危ない場合もあります。そんな時は、手すりにつかまり立ち上がる・座ったまま膝・足首の運動でも効果はあります。立ったり座ったりを繰り返すだけでも下半身の筋肉が働き血流も促進されます😁

周りからも声掛けして運動を促してあげると下肢機能、筋力維持に繋がります✨

まとめ

長時間座り続けることは、筋力低下や血流の停滞など、さまざまな健康リスクを引き起こします。特に、股関節屈曲位の持続による筋短縮や硬化は、腰痛や姿勢不良の原因となるため、適切なストレッチや運動で予防することが重要です。高齢者では股関節屈曲位での立位姿勢では臀部筋が上手く働かなくなってしまい、立位や歩行で不安定なことがあります。

また、デスクワーク中でも定期的にストレッチや運動を行うことで、健康リスクを軽減できます。何より数時間に一度立ち上がり、少し歩くことから初めてみませんか?😁

【引用・参考文献】

1)日本整形外科学会. 「運動器疾患と座りすぎの関連」 2022.

2日本理学療法学会. 「デスクワークと健康管理ガイドライン」 2021.

3)World Health Organization. “Physical Activity and Sedentary Behavior: WHO Guidelines” 2020.

4)Kendall, F. P., McCreary, E. K., & Provance, P. G. “Muscles: Testing and Function, with Posture and Pain” 2005.