足のトラブル!足底アーチの重要性!
リハビリ2025-01-08
櫻訪問リハビリテーションの櫻本でございます。
皆さん何気なく歩いていらっしゃると思いますが、足の裏を気にした事はありますか?
土踏まずと言われる所が真っ平な「扁平足」は皆さんも聞き馴染みがあり代表的なアーチ構造が低下している状態ではないでしょうか🤔
足の裏のアーチが崩れると膝・股関節へ影響が出て痛みが出たり、変形性関節症になってしまうこともあります❗️
アーチ機構を理解して、運動とストレッチで予防していきましょう❗️
目次
足部の構造と運動方向
足部の構造
片足28個の骨で構成され、それを靱帯と腱が繫ぎ留め、足を動かす多くの筋肉が付着しています。
足関節(足首)は、足の距骨と、下腿の脛骨と腓骨が作る関節。他にも大切な関節が指先に近い方からMP関節、リスフラン関節、ショパール関節の3つあります。
MP関節は、指先の骨とそれに続く中足骨が作る関節です。爪先立ちになるときに曲がる所。
リスフラン関節は、中足骨と甲の骨(楔状骨、立方骨)が作ります。そこから前方が前足部となる。
ショパール関節は、足の付け根の関節。距骨と舟状骨の関節、踵骨と立方骨の関節からなります。
リスフラン関節とショパール関節に挟まれた部分が中足部、ショパール関節から後方が後足部だ。これらの関節で足は背屈、底屈、外転、内転、外反、内反を行う。
上記の構造を支える靭帯や筋肉が衰え・緩みができると足のトラブルの元になります❗️
足関節(足首)の運動方向
上の画像の動きが基本的な足関節の動きになります。
アーチ構造
足底腱膜
※足アーチの底を支えているのが、足底腱膜。踵の踵骨隆起(アキレス腱がついているところ)から、足指の基節骨に向かって扇状に広がります
アーチ構造
アーチ構造は3種類あります。
内側縦アーチ(土踏まず)・外側縦アーチ・横アーチの3つです。
今回は内側縦アーチと横アーチの2つ説明をします❗️ここから少し複雑です🤔
足を真横から見ると、甲(舟状骨と距骨)を頂点に指の付け根(中足骨)とかかと(踵骨)で三角アーチを形成しています。弓を張る弦のようにその底を支えているのが足底腱膜。
三角形を連結するトラス構造が橋梁に使われるように、この三角アーチは衝撃・荷重と引っ張られる力にも強い。
トラス機構
画像を見て下さい。荷重が掛かった時に衝撃吸収の役割をしています❗️
足底腱膜がゴムのように伸び、衝撃吸収をしています。足底腱膜は非常に強く、厚く、縦・横向きに束状の繊維になっています。
ウィンドラス効果
トラス機構は衝撃吸収(柔性)役割をしていますが、ウィンドラス効果はMP関節が伸展すると内側縦アーチの足底腱膜を伸張します。伸張による緊張は増大はアーチを持ち上げ中足部と前足部を硬くする(剛性)
歩行時は地面を蹴る時に足部を硬くし推進力をプラスします
内側縦アーチは柔性と剛性の二つの持ち合わせています。
横アーチ
横アーチの位置はリスフラン関節とショパール関節の間の楔間関節と楔立方関節の複合体を指します。
このアーチにより中足部の横の安定性が確保され、体重負荷下で横アーチはわずかに下降し、体重が5つすべての中足骨頭に分散ができるようになっています。
横アーチの要石は、人差し指(第2指)の中足骨になります。
足アーチはあえて要石を中心からズラし、少し不安定な構造にする代わりに可動性を高め、衝撃吸収力を向上させています
足のトラブル
前述した、アーチ構造が歪むと足全体が崩れてしまいます❗️歪みが大きなところから痛みや変形が出てきます❗️
足部や足の裏をまじまじと見た事はありますか?足の裏にタコやウオノメがあり、角質が厚くなったりしていませんか?
タコやウオノメのできる場所で、トラブルを予想できます💁♂️
※参考資料:『「足が痛い」本当の原因はコレだ!「つまでも元気に歩くために専門医が教える新常識』(桑原 靖著、時事通信社刊)
自分の足の裏と見比べてみてどうでしょうか?次はアーチ構造が低下すると起きる代表例を見ていきましょう❗️
外反母趾
親指が人差し指を向いて“外反”するのが「外反母趾」。ハイヒールなどの先が細い靴ばかり履くと起きると思っている人は多いと思いますが、それは誤解です。発端はアーチが落ちた扁平足が原因です。
アーチが下がっても、その底を支える足底腱膜は伸びないので、親指の付け根に無理な捻りが加わります。その痛みから逃げる為に親指の付け根の中足骨が「く」の字になってきます。進行すると親指の脱臼も起こる事もあります。
扁平足
足の裏の接地面積が過度に大きい状態を指します。
アーチが崩れているので、足の筋肉を過度に使う為、足が疲れやすく足がつるのもこれが原因です。
また、扁平足では膝の痛みを誘発する事があります。膝が悪いのではなく、足が悪い事が多いです。
ストレッチ&エクササイズ
種類別のエクササイズをやっていきましょう❗️
扁平足
アキレス腱ストレッチ
アキレス腱を伸ばすと足首の可動域が広がり、それにより荷重した際の負担が減り、足アーチは潰れにくくなります。
※左右30秒×2〜3セット
タオルギャザー
足アーチを作るために重要な役割を持つ足の筋肉を鍛える事ができます。足首の角度を変えると多くの筋肉に刺激を入れられます。
※椅子に座り、左右30回×3セット
※タオルを手前に寄せるだけでなく、奥へ送り出す運動もおすすめ
足じゃんけん
タオルギャザーでは鍛えにくい筋肉(足の内縁と外縁、足指の間)を、足指を開く動きで満遍なく鍛えられます。
※左右10回×3セット
※グーは付け根の骨が浮き上がる位握る
※チョキは親指が上・下の2パターンやるのがおすすめ
外反母趾
親指ストレッチ
親指と人差し指の間にある筋肉(内転筋)を伸ばし、固まった親指の関節を柔らかくします。
※左右10回×3セット
※親指を横に引っ張ったまま、上下に動かします。
タオルギャザーやアキレス腱伸ばしも外反母趾にはおすすめです❗️合わせてやってみて下さい❗️
まとめ
皆さんの足部の状態はどうだったでしょうか?まだの人は一度確認してみて下さい😁
ほとんどの場合は、股関節や膝関節の痛みは“足”に原因があります。
合わない靴を履き続けたり、靭帯の弛みや筋力低下によりアーチ構造が崩れると足部だけでなく、その他の関節に痛みを引き起こします❗️
早い段階で気付ければ、まだ取り返しがつきます。不可逆的な変形は運動療法だけでは難しいことが多いです。
少しづつでも、足の指の運動やストレッチをやって予防、改善していきましょう✨