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スパインヒップリフトってすごい!

リハビリ

櫻訪問リハビリテーションの櫻本でございます。

さて、今回は私の大好きな運動療法の一つの「スパインヒップリフト」についてお話して行こうと思います❗️

骨盤の安定に欠かせない大臀筋と大腿筋膜張筋の筋力低下が、さらに中臀筋と脊柱起立筋の筋力低下へと連鎖するメカニズムと、それに対抗するためのエクササイズであるスパインヒップリフトの有用性について詳しくご紹介していこうと思います❗️

リハビリの中でよく使われる運動療法の一つであり、何も疑問もなくやっている方も中にはいらっしゃると思いますが、高齢者施設の運営者様、ご利用者様、そのご家族、そしてリハビリテーションの現場で働く皆様にも、ぜひ参考にしていただければと思います🙇‍♂️

目次

骨盤安定と関係する筋肉の連鎖的な役割

⚪︎骨盤安定の重要性

骨盤は、上半身と下半身をつなぐ「中核」として体全体のバランスを保つ役割を担っています。高齢者の方は、加齢や筋力低下により骨盤の安定性が損なわれると、転倒や腰痛のリスクが高まります。

⚪︎大臀筋と大腿筋膜張筋の役割

大臀筋
ヒップの主要な筋肉で、骨盤後部を支え、歩行や立ち上がりに不可欠です。

大腿筋膜張筋
股関節周囲の安定性を保ち、歩行時のバランス維持に寄与します。

⚪︎筋力低下がもたらす連鎖的影響

これら骨盤安定の要となる大臀筋と大腿筋膜張筋が弱まると、体は補償動作を行い、中臀筋脊柱起立筋に過剰な負担がかかります。

中臀筋は骨盤の横方向の安定や歩行時のバランス維持に関与

脊柱起立筋は背骨を支える重要な筋肉です

初期の筋力低下が進行すると、補助的な役割を持つ中臀筋や脊柱起立筋も弱化し、転倒リスクや姿勢の悪化、腰痛などの原因となり、全体的な生活の質(QOL)に大きな影響を与えてしまいます❗️

スパインヒップリフトとは?

⚪︎エクササイズの概要

スパインヒップリフトは、従来のヒップリフト(ブリッジエクササイズ)に加え、背骨(スパイン)と骨盤の連動を意識した動作を取り入れたエクササイズです。この動作は、大臀筋・大腿筋膜張筋だけでなく、中臀筋や脊柱起立筋にも効果的に刺激を与え、連鎖的な筋力低下の進行を防ぐ役割があります。

⚪︎主な効果

筋力強化
大臀筋、大腿筋膜張筋はもちろん、中臀筋や脊柱起立筋も同時に鍛えることで、体幹全体の強化が期待できます。スパインヒップリフトの筋活動では「脊柱起立筋」がよく働きます。

骨盤の安定性向上
骨盤周りの複数の筋肉が連動して強化されるため、骨盤の安定性が向上し、転倒や腰痛のリスクが軽減されます。

姿勢の改善
背骨と骨盤が連動して動くため、自然な姿勢の維持や改善にも寄与します。

スパインヒップリフトの実施方法と注意点

⚪︎基本的な実施方法

スパインヒップリフト

仰向けに寝て、膝を立て、足を肩幅に開きます。

①お尻と腰をゆっくりと持ち上げ、肩から膝まで一直線になるように意識

②ゆっくりと元に戻し、繰り返し

回数:20回×3セット

⚪︎注意点

無理をしない
最初は無理のない範囲で、回数や負荷を調整してください。

痛みがある場合は中止
腰を反らしすぎると痛みが出る場合があります。エクササイズ中に痛みや違和感を感じた場合は、すぐに中止し、専門家にご相談ください。

正しいフォームの維持
動作が正しく行われていないと、効果が半減するだけでなく、他の部位を痛める可能性があります。初回は専門家の指導のもとで実施する・正しいフォームを意識して回数を追いかけずに行う

運動強度を上げたスパインヒップリフト

基本的なスパインヒップリフトに慣れてきた方には、運動強度を上げたもおすすめです。以下の2種類の方法で負荷を追加することが可能です。

ワンレッグヒップリフト

仰向けに寝転び、片足は膝を立て、もう片足はまっすぐ伸ばします。

①伸ばしを足を床から少し浮かせながら、腰とお尻を持ち上げ、肩から立てた膝まで一直線になるように意識

②ゆっくりと元に戻し、繰り返し

※足を浮かせたままお尻を持ち上げるverも効果的

回数:20回×2セット

片足で行うことで、安定性を維持するため多くの筋肉が働くため、運動負荷が増加します❗️

【ゴムチューブ(セラバンドなど)を使用したスパインヒップリフト

膝にチューブを巻くことで股関節を閉じる(内転)方向へ負荷を掛けて行います。これによって大殿筋上部などにより負荷をかけ、より効果的に行えます。

①ゴムチューブを両膝に巻く、バンドのテンションを調整します

②両手を顔の前に伸ばし、両膝が閉じないようにバンドに抵抗する

③お尻と腰をゆっくりと持ち上げ、肩から膝まで一直線になるように意識

なぜスパインヒップリフトをプログラムに取り入れるのか?

⚪︎筋力低下への連鎖対策として

前述しましたが高齢者では、大臀筋や大腿筋膜張筋の筋力低下が、中臀筋や脊柱起立筋にも過剰な負担をかけ、連鎖的な弱化を引き起こします。これにより骨盤の不安定性が進行し、歩行障害や腰痛、転倒リスクが高まります。
スパインヒップリフトは、これら全ての筋群を同時に鍛えることで、連鎖的な筋力低下の進行を防ぎ、全体としてのバランスと機能の回復に効果的です。

⚪︎安全性と効果のバランス

シンプルな動作で高い効果
特別な器具がなくても、施設内や自宅で専門家の指導のもと実施可能です。

段階的な強化が可能
基本動作から始め、片足バージョンやゴムチューブ(セラバンド)を用いた強化版へとステップアップすることで、無理なく筋力を向上させます。

スパインヒップリフトでは、主に大臀筋と大腿筋膜張筋が動作の中心となりながらも、エクササイズの動作全体を安定させるために中臀筋と脊柱起立筋も自然に活性化されます。さらに、EMG(筋電図)研究では、ヒップリフト系の運動がこれら複数の筋群の同時収縮を促進し、連動的な筋力強化に寄与することが示されています❗️

このような多面的な筋活動により、スパインヒップリフトは体幹の安定性向上や姿勢改善、さらには転倒予防にも効果的なエクササイズと言えるでしょう💁‍♂️

自費訪問リハビリでの取り組み

当訪問リハビリでは、利用者様一人ひとりの状態に合わせた個別プログラムを提供しております。
スパインヒップリフトは、骨盤安定に重要な大臀筋と大腿筋膜張筋だけでなく、連鎖的に弱くなりがちな中臀筋と脊柱起立筋も同時に強化するため、特に高齢者の歩行改善や転倒予防において中核的な役割を果たしています。

安心して実施可能
自費訪問リハビリなら、施設内で専門家の指導のもと安全にトレーニングできます。

生活の質(QOL)の向上
骨盤周りの筋肉が強化されることで、日常生活の動作がスムーズになり、転倒リスクの低減につながります。

個別のサポート体制
一人ひとりの体力や健康状態を丁寧に評価し、無理なく続けられるプログラムを提供いたします。

まとめ

大臀筋と大腿筋膜張筋は骨盤の安定に直結する重要な筋肉ですが、これらの筋力低下が進むと中臀筋や脊柱起立筋にも負担がかかり、連鎖的な弱化が進行します。
そこで、スパインヒップリフトは、これら全ての筋群を効果的に刺激し、骨盤の安定性回復、姿勢改善、そして転倒リスクの低減に寄与します。また、片足バージョンや抵抗バンドを用いた強化版により、より高い運動強度でのトレーニングも可能です。

骨盤安定性の向上

筋力強化による姿勢改善

連鎖的な筋力低下の進行防止

運動強度の調整による個々のニーズへの対応

転倒リスクの低減

これらの効果は、特に高齢者の自立した生活やリハビリテーションにおいて大きな意味を持ちます。
自費訪問リハビリでは、利用者様の状態に合わせた最適なプログラムを提供しておりますので、もしご興味をお持ちでしたらお気軽にお問い合わせください
安心・安全なリハビリテーションで、より良い生活の質を実現するお手伝いをさせていただきます。

【引用・参考文献】

1)Neumann, D. A. (2010). Kinesiology of the Musculoskeletal System: Foundations for Rehabilitation (2nd ed.). Mosby.

2)Kendall, F. P., McCreary, E. K., Provance, P. G., Rodgers, M. M., & Romani, W. A. (2005). Muscles: Testing and Function with Posture and Pain (5th ed.). Lippincott Williams & Wilkins.

3)Kisner, C., & Colby, L. A. (2012). Therapeutic Exercise: Foundations and Techniques (6th ed.). F.A. Davis Company.

4)McGill, S. M. (2007). Low Back Disorders: Evidence-Based Prevention and Rehabilitation. Human Kinetics.

5)Page, P., Frank, C. C., & Lardner, R. (2010). Assessment and Treatment of Muscle Imbalance: The Janda Approach. Human Kinetics.


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆様の健康と安全な生活のサポートのため、知識と技術を活用して参ります。
どうぞお気軽にご相談ください。

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