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魔女の一撃!ぎっくり腰!

リハビリ

櫻訪問リハビリテーションの櫻本でございます。

秋口から寒くなる冬の時期に多い「ぎっくり腰」についてお話していこうと思います💁‍♂️

Xでも軽く触れていますが、魔女の一撃の異名を持つぎっくり腰の経験はありますか?

ええ、私もありますとも❗️

朝起きた瞬間から痛みで動けない・屈んで床から物を取ろうとした瞬間ピキッ❗️何もできずに仕事を休んだりしました💦

そんなぎっくり腰の対処法と予防策をご紹介していきます❗️

目次

ぎっくり腰とは?原因は?

やった人はよくわかると思いますが、今一度再認識しておきましょう❗️

ぎっくり腰とは、急に起こる強い腰の痛みを指す通称で、正式には「急性腰痛症」または「腰椎捻挫」と呼ばれています。どんな場面で起こるのでしょうか?🤔

・重い荷物を床から持とうとした時

・くしゃみや咳をした時

・靴を履く時に前かがみになった時

・朝洗顔する時に前かがみになった時

・床の物を拾おうとした時    などなど

原因については明確な理由は不明となっていますが、上記のぎっくり腰になったきっかけは中腰の姿勢や無防備に腰をかがめた姿勢で行う動作だということです❗️

中腰は椎間板に圧がかかりやすい姿勢で、特にヘルニアなど腰に問題を抱えている人にとっては痛みを引き起こしやすい姿勢と言えます❗️

ぎっくり腰になってしまうのは中腰の姿勢だけでなく日頃からの身体のケア不足も考えられます

・筋肉の柔軟性の低下

・筋力低下

・運動不足

日頃の身体へストレスが溜まり、ぎっくり腰となって爆発してしまいます💦

姿勢による負荷!腰痛借金!

腰痛借金とは、「椎間板を押しつぶす力」の事を指します

これは前かがみ姿勢を続けたり、長時間のデスクワークにより猫背など悪い姿勢を続ける事により、椎間板の中央にある髄核(ずいかく)が、後ろ(背中側)に移動します。
これが腰痛借金のある状態です。この腰痛借金が積み重なると、髄核が後ろへずれたままとなり、ぎっくり腰やヘルニアといった腰での2大事故が起きる可能性が高くなってしまいます❗️

※左図髄核がずれ、腰椎ヘルニアを起こしている状態

※右図は髄核が正常の位置にある状態

日常生活動作で関節にどのくらいの負荷(腰痛借金)がかかるのでしょうか?🤔

物を拾おうとしたり持ち上げようとして中腰になると腰の骨に体重の150倍もの圧力が加わると言われています❗️

令和元年度
第三次産業労働災害防止対策支援事業(保健衛生業)19ページ

図を見ると一目瞭然ですね、よくあるぎっくり腰になる時の「床から前傾して物を拾うとした

まさにその時にぎっくり腰が起こる危険な水準まで圧力がかかっています❗️

姿勢により腰にかかる負担は他にも…

・仰向け  -  20kg

・横向きで寝る -  71kg

・立位  -  99kg

・立位20度おじぎ  -  148kg

・立位で20kgの物を持って20度おじぎ  -  215kg

・腰をかけた姿勢  -  142kg

・腰をかけた姿勢で20度おじぎ  -  191kg

・腰をかけ20kgの物を持って20度おじぎ  -  270kg

改めて文字に起こすと、気が付かない内に腰への負担は蓄積されていると感じますね😦

物を持ち上げる時は前かがみにならなずに膝を曲げて、足の力で持ち上げるようにしましょう🙆‍♂️

物を運ぶときは腕も曲げて、物を身体に近づけるのも腰への負担を軽減できます

ぎっくり腰は安静にしていた方がいい?

ぎっくり腰になってしまった‼️

痛みがなくなるまで安静にしていればいいのか、救急車を呼ぶべきか⁉︎、家の事をやらなくちゃいけない、痛くても仕事に行ってもいいか…どうしていれば早く治るのでしょうか💦

◯最近のぎっくり腰や腰痛に対しては、安静指示は×、痛みに応じた活動性維持は○

西欧諸国や日本の腰痛の診療ガイドラインでは、ぎっくり腰などの心配な病気のない急性の腰痛には安静が推奨されていません

イギリスの医学誌に掲載された研究では
①ベッドでの安静
②治療家による施術を受ける
③できる限り通常の日常生活を過ごす
という3グループに患者を分けて実験したところ、③のできる限り通常の日常生活を過ごすよう心がけたグループが最も回復が早く、①のベッドで安静にしていたグループが最も回復が遅かったという意外な結果が出ました。
※ A Malmivaara,et al.N Engl J Med 1995;332(6):351-5.

ベッド上での安静は1日に止め(最大2日間程度)、できる限りの日常生活を送る事が回復が早く、1年以内の再発率も低くなります

じっと動かないでいると痛くない、こうすると楽だ、という姿勢がはっきりある場合あわてて病院に行くことはありませんが、うずく時間が一定時間続く場合は、骨折やがんの転移、別の病気による痛みの可能性があるので医療機関に受診して下さい

例えば…

・下肢に痛みやしびれがある

・下肢の麻痺(まひ)や排尿・排便障害などがある

・発熱、嘔吐、血尿などがある

こういった場合も脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、神経障害、脊椎炎による感染症の疑いがあるので病院へ受診して下さい

腰痛借金返済「これだけ体操」

猫背や前かがみの姿勢が多い人におすすめの「これだけ体操」は、パソコン作業や家事、育児など前かがみの姿勢が続いた後や、重い荷物を持った後に行うことが推奨されています✨

※腰をそらす「これだけ体操®」画像引用

※身体が後ろに倒れますが、腰を反らせるのではなく手を当てた骨盤を前に出す意識する事が重要です❗️このとき、両手はできるだけ近くに揃えるようにすると肩甲骨を寄せることができ、胸が開き姿勢の改善にもつながります。膝は曲げず顎が上がらないよう注意しましょう🙆‍♂️

※腰を反らして痛い人は痛みが出ない範囲でゆっくりと行って下さい

◯やっぱり腰を反らすと腰が痛いのですが…そんな人は違う運動をしましょう😁

反り腰の人におすすめ!腹横筋を鍛える「ドローイン」

①枕を用意して、あおむけに寝る。膝を立てて、手は下腹部の柔らかいところに当てる。鼻から息を大きく吸い込んで、おなかをゆっくり膨らませる。

②おなかが膨らみ切ったら、おへそを引き込むようなイメージで、口から8秒かけて息を吐き切り、過度におなかをへこませる。

※1日1~3分間程度繰り返す

まとめ

いかがでしたでしょうか?

いざぎっくり腰になった時は、安静だけなくできる限り日常生活を過ごす事が回復の近道です✨

ぎっくり腰の原因になるのは、パソコンやスマホ作業、家事などで「猫背や前かがみ、中腰」姿勢や動作で椎間板にある髄核(ずいかく)が後方へ移動した際に(椎間板に圧力がかかり)「腰痛借金」が蓄積して発生してしまう❗️

そして、「これだけ体操」または「ドローイン」で腰痛借金を返済していきましょう❗️